
6月13日(火)、オール沖縄会議の代表団が56万筆を越える辺野古新基地建設断念を求める国会請願署名を提出するために国会を訪れた。正午から参議院議院会館で院内集会*(主催:オール沖縄会議・国会請願署名実行委員会、後援:総がかり行動実行委員会・国会包囲実行委員会)、引き続き13時半から、埋めるな連呼びかけで、衆議院第二議院会館前(当初は官邸前で行われる予定だったが、日の丸を掲げた右翼集団「頑張れ日本!全国行動委員会」が先に占有していたため、急遽会場を議員会館前に変更)に集まり、アピール行動を展開した。

議員会館前のアピール行動には平日の午後にも拘らず約100人が結集。まず埋めるな連・花輪さんから主催者挨拶(写真)。花輪さんは「559,224筆の請願署名の意義はきわめて大きい」と指摘し、衆参両議院議長および国会議員が、請願事項の「国会で、県民投票や知事選挙で明確にされた沖縄県民の民意を尊重した議論を行い、辺野古新基地建設を断念すること」を早急に実現するよう強く求めた(主催者挨拶全文は末尾に添付)。
オール沖縄会議の共同代表の高里鈴代さん、大城紀夫さん、福元事務局長、自治労沖縄の大城委員長、沖縄労連の穴井議長、参議院会派「沖縄の風」の伊波洋一議員、高良鉄美議員から発言があった。
【主な発言(要旨)】
高里鈴代さん

毎週水曜日に辺野古ゲート前に通っている。ロシアのウクライナ侵攻について、辺野古の島袋文子さんが「メディアでは『ロシア兵が』『ロシア兵が』と言うが、軍隊とはそういうものだ。軍隊がどういうことをするのか、沖縄戦を体験している私たちが言わねばならない」と話していた。「ロシア憎し」ばかりで、アメリカも日本もウクライナに武器を供与して、代理戦争している。ゼレンスキーを支援している。誰か、プーチンさんに抱きついてでも「戦争を止めるべきだ」と言うべきではないか。ゼレンスキーさんも「もっと闘え」「もっと闘え」と言うが、被害を受けるのは国民だ。兵士による女性への暴力も絶えない。国外に難民となって逃れる人々もいる。その人たちが困窮し、人身売買に追い込まれたりしている。沖縄の人たちは78年前の沖縄戦の経験を思い起こしながら、戦場化されたウクライナの状況を注視している。
私たちは辺野古の新基地は絶対許さない、同時に沖縄の戦場化もさせないという思いで、行動している。私たちもしっかりと思い起こしたい。戦争になるとどんなことが起こるのか。沖縄戦では3か月で人口の四分の1が亡くなった。軍隊による女性に対する性暴力も頻発した。戦争になると大変なことになる。沖縄戦の体験を経た私たちはそのことを強く発信していきたい。
私たちの国会請願署名の呼びかけに応えて、全国のみなさんが署名活動に参加してくれたことがうれしい。孤立無援の沖縄で、全国からも無視されているのではないかと言う思いがあった中で、56万筆も集まったことに、本当に感謝したい。沖縄の戦場化も、軍拡も止めていきましょう。本日はありがとうございました。
大城紀夫さん

私は伊波洋一議員と同じ宜野湾市職労出身で、普天間返還発表の時には喜んだが、それが捻じ曲げられ、辺野古への新基地建設にすり替わった。けれども、今回の沖縄防衛局職員の差別暴言を見ると、私たちが諦めないで闘っていることが、政府や防衛省の焦りを生んでいることを肌で感じている。
私はフェイスブックで、沖縄も台湾も日本も戦場化してはいけないと発信している。市ヶ谷の防衛省にPAC3を配備しているが、敵基地を攻撃することになると防衛省にも官邸にも東京にもミサイルが飛んでくる。私たちのことを「平和ボケ」「お花畑」とか中傷する人たちがいるが、私たちから見ると、自公政権、国会議員のみなさんは、敵基地を攻撃すれば、この国会議事堂や総理官邸に、東京にミサイルが飛んでくることを想像できているのか、と言いたい。攻撃すればミサイルが飛んでくる。だから戦場にしてはいけない。この思いが今回の国会請願署名に込められている。高里さんとアメリカにも行った。国際連帯も広がっている。国会議員のみなさん、平和な日本を、国際社会を、一緒に創ろうではないか!

伊波洋一参議院議員(写真右)
56万筆と言う数の力を、沖縄でさらに力にして、辺野古新基地を断念させていきたい。もう辺野古新基地建設はできない状況なのに、防衛費43兆円の大軍拡、南西諸島の軍事要塞化、沖縄の戦場化という危険な流れになっている。辺野古新基地を許せば、戦争が来る、そんな思いで頑張ってきた。
高良鉄美参議院議員(写真左)
憲法15条が国民主権、16条が請願権。国民主権の問題として、請願署名を生かしていきたい。防衛費を増やすと言うが、無駄遣いが多い。その象徴が辺野古の埋め立て工事だ。納税は義務だけでなく、主権者としての納税者の権利を主張しなければならない。
オール沖縄会議福元事務局長

みなさんが国会周辺で声をあげていることに、敬意を表したい。辺野古では連日ゲート前に座込み、海上ではカヌー隊が声をあげる。安和、塩川で、土砂の搬入に声をあげている。みなさんが国会周辺で声をあげるのと同じことだと思う。埋めるな連のみなさんが、各地の駅前で声をあげ、一人一人署名を呼びかけていることは本当に大変なこと。オール沖縄でも毎週土曜日に県庁前で呼びかけ、各地の大型店舗で署名を一人一人声をかけて取っていく。これも主権者の行動。主権者の私たちが声をあげなくて、誰が声をあげるのですか!私たちの呼びかけに応えて、署名が広がり、56万筆にもなったことを、みなさんと共に喜びたい。
続いて松戸、川崎、練馬の市民団体から各地の取り組み報告。最後に日音響の演奏で「月桃」「沖縄に基地はノー、ノー、ノー」を参加者で合唱。国会と官邸に向かって、「56万の民意を無視するな!」「辺野古新基地建設断念を!」「沖縄を戦場にするな!」とコールで締めくくった。

一坪反戦地主会関東ブロックの提起で、6月6日の本部町塩川港での沖縄防衛局職員による市民への差別暴言に対する抗議行動も同じ場所で引き続き展開された。冒頭、抗議文(末尾に添付)が読み上げられ、伊波洋一参議院議員、オール沖縄会議の福元事務局長も発言。参加者全員が「差別発言許さないぞ」のプラカードを掲げて政府防衛省に対し、抗議の声をあげた。

この差別暴言については、沖縄現地でも6月12日にオール沖縄会議辺野古現地闘争部と本部町島ぐるみ会議の呼びかけで沖縄防衛局に対する抗議行動が展開され、約80人が参加した。
【議員会館前アクションの動画】
https://www.youtube.com/watch?v=6BzBxTIyQsA
資料1 主催者あいさつ(埋めるな連・花輪さん)
議員会館前アクションにご参加の皆さま、たいへんご苦労さまです。沖縄からご参加のオール沖縄会議の皆さま、ほんとうにありがとうございます。
オール沖縄会議・国会請願署名実行委員会は、本日6月13日、参議院議員会館で院内集会を開催し、衆参両議院議長宛の「辺野古新基地建設の断念を求める請願書」を国会議員の方々に託しました。明日14日に議長に提出されます。
請願の署名数は、当初目標の34万筆を大きく上回り、559,224筆に達しています。この数の多さもさることながら、半年という短い期間で達成したことは、全国の市民の関心がたいへん高く、辺野古新基地建設の断念を求める声がそれだけ大きいことを表しています。
署名活動は全国各地で行われました。自ら行動する人々が多数参加し、集会を開いて呼びかける、組織をあげて取り組む、個人として友人・知人に依頼する、いろいろなかたちで全国展開が行われています。首都圏でも、埋めるな!連や辺野古実、一坪反戦地主会関東ブロックなど多くの市民グループが街頭に出て訴え、多数の署名を集めました。
国会請願は、憲法第16条で国民の権利として保障され、日本国内に居住する人なら誰でも請願することができます。民主主義の社会において、今回の559,224筆の請願署名の意義はきわめて大きいのです。
私たちは、衆参両議院議長および国会議員の方々が、請願事項の、「国会で、県民投票や知事選挙で明確にされた沖縄県民の民意を尊重した議論を行い、辺野古新基地建設を断念すること」、これを早急に実現するよう強く要請します。
辺野古新基地建設は、生物多様性豊かなサンゴ礁の海を、沖縄戦戦没者の遺骨が混じる土砂で埋め立てて破壊するもので、完成までさらに12年、工事費は2兆5千億円を超えると推定されています。また、大浦湾海底にある超軟弱地盤により、埋立工事はきわめて困難、ほぼ不可能とみられ、完成の目処が立たない無謀な事業です。まったく、時間と税金の無駄遣いです。私たちは、政府が早急に辺野古新基地建設を断念することを、強く要請します。
どうもありがとうございました。
資料2 抗議文

*【院内集会の模様は以下の報道・動画を参照】
【報道】
◆新基地反対 署名56万筆 「オール沖縄」 国会議員に提出◆
2023年6月14日 5:00有料『沖縄タイムス』
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1169372
◆辺野古新基地の断念求める署名55万9千筆、国会提出へ オール沖縄会議が野党国会議員に託◆
2023年6月14日 05:00有料『琉球新報』
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1728220.html
◆辺野古新基地建設反対に向け、市民団体が請願署名を野党国会議員に手交◆
2023年06月13日17時21分掲載『日刊ベリタ』
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=202306131721252
【動画配信】
◆20230613UPLAN 辺野古新基地建設断念を求める請願署名国会提出に向けた院内集会◆
『UPLANpart3』
https://www.youtube.com/watch?v=ePnPbEm0AAA
【動画配信】
◆辺野古新基地建設断念を求める国会請願署名「559,224筆」を国会議員に手交。「全国民の問題として、国会の場で議論をしていただきたい」と稲嶺進実行委員長!!~6.13辺野古新基地建設断念を求める請願署名
国会提出に向けた院内集会 2023.6.1◆
『IWJ』
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/516583
※見られるのが近日中に一部分だけとなる予定
◆ツイッター
『ChooseLife Project』
https://twitter.com/ChooselifePj/status/1668561654051921925
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