2024年 01月 14日
代執行による大浦湾の埋め立て着工に抗議する!1.12終日行動に約500人!
1月12日(金)8:00AM 宣伝行動開始ー早朝から約40人集まる!
前日の寒さも少し和らいだものの、日差しが届くまではまだ肌寒い中、早朝8時から9時までの宣伝行動に約40人が参集。首相官邸前で、「代執行による大浦湾埋立て着工許さない!」の横断幕や「大浦湾埋立NO」のプラカードを掲げて陣取り、霞が関の官庁街などに出勤する人々に向けてチラシを配布しながらアピール。チラシには、大浦湾着工に対する玉城知事のコメントや海外識者400名の「沖縄の軍事植民地支配」を糾弾する国際共同声明の記事を資料として掲載。官邸に向かって、代執行による10日の大浦湾埋立着工に対する怒りのシュプレヒコールをぶつけました。
チラシを受け取る人は少なかったものの、中には手を伸ばしてきてチラシに目を通している人も。参加者のリレートークをしながら9時に早朝宣伝行動終了。9時から正午までの間もプラカードを掲げ続ける人、チラシを配布する人、朝食休憩する、官邸前にそのまま座込む人など様々でした。
10:00AM 辺野古ではオール沖縄会議の県民大集会スタートー900人以上の大結集!
辺野古ゲート前のオール沖縄会議主催の抗議集会が10時から始まり、現地の様子も伝わってきました。平日金曜日の午前中にもかかわらず、辺野古ゲート前に続々と人が集まり、主催者の予想を超える900人以上が結集。知事の権限を奪う代執行までして、しかも抗議行動を避けるために予定していた12日より2日早めて10日に大浦湾に石材を投入して「着工宣言」をするというだまし討ち的な政府・防衛省のやり方が、沖縄の人々の怒りに火をつけた。その意味では、「大浦湾着工」を華々しくアピールして諦めを誘うという政府の目論見は外れたと言えます。
12:00 昼集会に沖縄から電話アピールー官邸前には250人の参加者!
正午からの昼休集会が始まるころには、辺野古現地の大集会の熱気が伝わったかのように官邸前にも続々と参加者が増え続け、最終的には約250人が結集しました。
首相官邸に向かって、怒りのシュプレヒコールから始まり、辺野古現地から伊波洋一参議院議員が電話アピール。
(以下は伊波洋一議員の電話アピール要旨)
「大浦湾の着工は、予定の二日前の10日に、突如、林官房長官が記者発表して、強行された。県民の民意を裏切る行為が、ずっと続いている。稲嶺進オール沖縄会議共同代表からは怒りの発言があった。政府・防衛省は、沖縄になら何でも押しつけられると思っている。軍事植民地のようにしか見ていない。このことが県民の大きな怒りを生んでいる。しかし私たちは決してへこたれないことを、改めて県民集会の中で確認した。山城博治前沖縄平和運動センター議長からも発言があった。山城前議長は『ゲート前の座り込みが埋め立てを遅らせ、まだ15%の土砂投入に押しとどめている。この闘いを続けていこう!』と参加者に呼びかけた。辺野古の埋立て工事は、日本政治に巣くう利権の塊の工事だ。こんなことが続けば日本は滅ぶ。沖縄はしっかり団結して、辺野古新基地を止め、戦場化を阻んでいく。全国からの応援もお願いしたい!」
伊波さんの力強い発言からは沖縄の人々の怒りの高まりが感じ取れました。
さらに「沖縄戦の激戦地の遺骨混じりの土砂を大浦湾の埋め立てに使うな!」と10日から沖縄県庁前広場でハンスト中の遺骨収集ボランティア具志堅隆松さんからも電話アピール。
(具志堅隆松さんの電話アピール要旨)
「沖縄戦の激戦地の土砂を埋め立てに使うことは戦争犠牲者を二度殺すこと。このことを許してはならない。戦争を防ぐには、自衛隊にミサイルを持って沖縄から出て行ってもらうしかない。(官邸前の参加者から「そうだ!」の声)代執行で、私たちの尊厳を無視して埋め立てを強行することは許せない。沖縄の私たちは、絶対に不条理には屈しないということを日本全国、アジアの近隣諸国に見せていく。沖縄に不条理を押しつけることは間違っている!このことを、私たちと共に声をあげてください!」
具志堅隆松さんは声を絞り出すようにして、切々と訴えました。具志堅さんを支援する日本キリスト教協議会総幹事の金性済(キム・ソンジェ)さん、日本山妙法寺の武田隆雄さんからは「いま政府がすべきことは能登半島地震の救援であり、新基地建設ではない」「2月6日に具志堅さんが東京に来て、沖縄戦激戦地の遺骨の混じった土砂を埋め立てに使用するなということで、正午から14時まで緊急防衛省交渉と院内集会を予定している。ぜひ参加を!」等々の発言と呼びかけがありました。
昼休の集会には日本共産党の宮本徹衆議院議員、総がかり行動実行委員会の高田健さんからも連帯発言。リレートークでは、川崎、練馬の市民団体から発言があり、日音響の仲間の演奏で「沖縄いまこそ立ち上がろう」の歌を合唱。最後に首相官邸に向かってシュプレヒコールで昼休み集会を終了しました。
午後は気温も上昇、食事休憩する人、そのまま座り込んで談笑する人など様々。その内に合唱する人、ギターを持ち込んで歌う人が現れて、官邸前はしばらく歌の広場に。
16時ごろ、警備の警察の動きが慌ただしくなり、背広姿のSPが道路側に並ぶ。官邸入口に向かう岸田首相が乗った車列に向かって、官邸前に残っているメンバー全員がプラカードを掲げ「大浦湾の着工許さないぞ」「辺野古の埋め立て止めろ!」と怒りのシュプレヒコールを浴びせました。
18:30 集会に稲嶺進さんから電話アピールー200人が結集!
太陽がビルの陰に沈み夕闇が迫るころから人が続々と集まり始め、18時半から始まった夜の集会には約200人が参加。官邸に向かってコールから始まり、主催者挨拶に続いてオール沖縄会議共同代表・稲嶺進さんから電話アピール。
(稲嶺進さんの電話アピール要旨)
「10時からの県民集会に900人以上が集まり、代執行による大浦湾の着工を絶対に許さないという抗議の声をあげた。代執行は、沖縄の民意と自治権の侵害、さらには民主主義を踏みにじる前代未聞の愚行だ。これこそ沖縄差別政策の極めつけ。政府は二言目には『負担軽減』と言うが、その内実は矛盾と欺瞞だらけ。実際に宮古八重山与那国ではミサイル部隊の配備が進み、島全体が軍事要塞化しつつある。日本は戦争できる国に変貌しつつある。この状況を一丸となって止めなければならない。沖縄は戦後78年米軍基地に苦しめられ、国の差別と分断の政策に翻弄されてきた。もうこれ以上の基地負担はできない。新基地は100年、200年の耐久性があると言われるが、その被害を受けるのは私たちの子どもであり孫の世代だ。これを黙っているわけにはいかない。子どもたちの未来を私たち責任世代が保証する社会をつくりだしていかないといけない。だから私たちは闘い続ける。『辺野古新基地は普天間基地の代替にはなりえない』という記事が沖縄では報道されている。普天間基地の2,800m滑走路に対して新基地は1,800mしかない。だから普天間を使い続けたいと在沖米軍幹部は明言している。何時できるか、どれだけかかるか分からない基地に税金を湯水のように注いでいる。どぶに捨てているようなものだ。全国のみなさんもこの事実を知って、私たちと一緒に闘ってほしい。沖縄は諸先輩が築き上げてきたものを、ひるまず、休まず、引き継いでいく。私たちの闘いにご理解と支援を!」
稲嶺さんのスピーチは、ヤマトに暮らす私たちに語り掛けるような、もの静かな語り口の中に政府・防衛省に対する怒りのこもった、力強いメッセージでした。集会のリレートークでは、まず東京在住で沖縄出身の若者が「沖縄はこれまでもないがしろにされ続けてきた。耐えがたい怒りを感じている。世界各地にいるウチナンチュウも同じだと思う。この怒りの背景には、沖縄のたどってきた歴史の積み重ねがある。別の歴史をたどってきた琉球が、日本に併合され、支配と従属と言う権力構造が形作られた。本土防衛のために切り捨てられた沖縄戦があった。戦後も、本土の基地反対運動の結果として、憲法番外地の沖縄に基地が押しつけられた。その延長上に、今回の代執行による大浦湾の着工がある。全国の人たちが当事者意識を持って基地問題を考えてほしい」と訴えました。
千葉・松戸、東京北部、神奈川の各地の市民団体からも発言があり、リレートークの最後に、終日行動を知って娘さんと駆けつけた宜野湾出身のウチナンチュウの女性から発言。
(宜野湾出身の女性の発言要旨)
「私は生まれも育ちも宜野湾。娘の学校に米軍機から部品が落下したこともあった。沖縄の基地問題と言うが、本土が押しつけた結果の今回の代執行による大浦湾着工。ここ数日間、沖縄に思いをはせ、涙が出た。林官房長官は辺野古の埋め立ては9年以上かかると言った。そんな長期間、危険な普天間をそのままにして、生物多様性豊かな大浦湾を埋め立てる。本当に机上の空論であり、沖縄県民として悔しい思い。本土のメディアはテレビで扱っても数分で、簡単に済ませてしまう。とても許せない。ここにお集まりのみなさんが、沖縄だけが抱える問題ではなく、日本の問題だと捉えてほしい。」
最後に官邸に向かって全員でシュプレヒコールを浴びせて終日行動を終了しました。
朝8時から始まった終日行動への参加者は、約500人(延べ人数)にのぼりました。引き続き、沖縄の人々と共に玉城デニー知事を支えよう!辺野古新基地建設を白紙撤回させ、琉球弧の戦場化を阻止しよう!
◎報道
◆「自治権を踏みにじるな」 官邸前 市民250人抗議◆2024年1月13日 4:59有料『沖縄タイムス』
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1290042
◆「沖縄県民無視の着工は絶対に許されない」首相官邸前で200人抗議 辺野古新基地めぐる代執行・埋め立て開始に◆2024年1月12日 20時44分『東京新聞』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/302419?rct=national
◆辺野古代執行許さない/官邸前 宗教者ら抗議◆2024年1月13日(土)『しんぶん赤旗』
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2024-01-13/2024011312_01_0.html
◎ユーチューブ(UPLANさんが配信)
8:00~情宣行動
https://www.youtube.com/watch?v=aKrlNTUxIMM
12:00~集会
https://www.youtube.com/watch?v=XVW8HXRswvs
18:30~集会
https://www.youtube.com/watch?v=u02pFswKsl8
◎Xでの投稿状況(yahooリアルタイムから)
https://search.yahoo.co.jp/realtime/search?p=%E4%BB%A3%E5%9F%B7%E8%A1%8C%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%A4%A7%E6%B5%A6%E6%B9%BE%E5%9F%8B%E3%82%81%E7%AB%8B%E3%81%A6%E7%9D%80%E5%B7%A5%E8%A8%B1%E3%81%95%E3%81%AA%E3%81%84%EF%BC%811.12%E7%B5%82%E6%97%A5%E8%A1%8C%E5%8B%95&ei=UTF-8&ifr=tp_sc